No.462 彼は今 君と同じステージの上で!

 

 

眩い光の中 君は揺らめいて

激しい音の洪水 立ち尽くす彼

君を見ながら 彼は絶望の発作で

心臓が止まりそうになっていた

 


もし彼にほんの少し勇気があったら

君の手をひいて そこを出て行った

もし彼に煌びやかな魅力があったら

君の目をひいて そこを出て行った

 


そして何年も後 君が命を落とした後に

地道に作った 彼の翼は完成した

もう少し待って 君が彼を見つけていたら

きっと君は彼に憧れていただろう

 


暗くした部屋の中で 彼は揺れていた

激しい音のする物は 全て捨てた

君を思いながら 彼は絶望の病気で

心臓が切り裂かれそうに痛んだ

 


もし彼にほんの少し時間があったら

彼の手を君に差し出してやれただろう

もし彼に煌びやかな幸福があったら

君の目を釘付けにして 離さなかっただろう

 


それでも何年も前に 君が命を落とす前に

地道に作る 翼のことなど忘れて

もう少しだけ 彼が君の前に現れていても

きっと君は彼を見つけられないだろう