2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

No.58 断片集

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布団には 詰まった麻薬 秘めやかにバレることなく 起きることなく 常夜灯 暗がり欲しさ 水欲しさ乾いた喉に 薄暗い糸 画面割れ 顔が二つの 著名人やけにいらつき 電源を消す 小鳥鳴く 電線の上 曇り空感電死した 幻想覗く 今月の 給料袋 破り捨て家計簿捨て…

No.52 ミア・ウタモチ

物言わぬロボット 私の恋人だ 名前はミア・ウタモチ パルプフィクションから拝借した名前だ 彼女の外観は黒髪のショート スレンダーで統率の取れた体型 当たり前のことだが歩くのはぎこちない 人肌の感触のゴムを使っている 私はこのロボットを完成させるの…

自動記述日記2(何年か前に書いたもの)

先生が僕を見ている。授業が始まったらしい。数学はあまり好きじゃないけれど暇潰しにはちょうど良い。ノートに数字を沢山書いていると自分の中の世界に潜り込んで行ける。7と8の間に人間の足を見つけた。×と÷に神秘的な魅力を感じた。5と6の間に人間の…

No.41 短編『ミルフとミリー』

今回は趣向を変えて、凄く昔に書いた短編を載せます。小説を断念した理由がよくわかると思います。 花のつぼみのような小さい宇宙船。そこに、幼い兄妹が乗っている。兄はミルフ、妹はミリー。山積みになった児童小説や絵本に囲まれて、今日も星の海の中を過…

No.40 〈生きる〉

高校の卒業文集にて、谷川俊太郎の「生きる」を自分なりにアレンジしてみるというお題で書いた詩です。 〈生きる〉 空を見上げれば鳥が飛ぶ 海を見つめれば魚が泳ぐ 今あるそれだけで証明される 花が咲く 風が吹く 葉が揺れる そのこと自体が生きること 自分…