2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧
布団には 詰まった麻薬 秘めやかにバレることなく 起きることなく 常夜灯 暗がり欲しさ 水欲しさ乾いた喉に 薄暗い糸 画面割れ 顔が二つの 著名人やけにいらつき 電源を消す 小鳥鳴く 電線の上 曇り空感電死した 幻想覗く 今月の 給料袋 破り捨て家計簿捨て…
物言わぬロボット 私の恋人だ 名前はミア・ウタモチ パルプフィクションから拝借した名前だ 彼女の外観は黒髪のショート スレンダーで統率の取れた体型 当たり前のことだが歩くのはぎこちない 人肌の感触のゴムを使っている 私はこのロボットを完成させるの…
先生が僕を見ている。授業が始まったらしい。数学はあまり好きじゃないけれど暇潰しにはちょうど良い。ノートに数字を沢山書いていると自分の中の世界に潜り込んで行ける。7と8の間に人間の足を見つけた。×と÷に神秘的な魅力を感じた。5と6の間に人間の…
今回は趣向を変えて、凄く昔に書いた短編を載せます。小説を断念した理由がよくわかると思います。 花のつぼみのような小さい宇宙船。そこに、幼い兄妹が乗っている。兄はミルフ、妹はミリー。山積みになった児童小説や絵本に囲まれて、今日も星の海の中を過…
高校の卒業文集にて、谷川俊太郎の「生きる」を自分なりにアレンジしてみるというお題で書いた詩です。 〈生きる〉 空を見上げれば鳥が飛ぶ 海を見つめれば魚が泳ぐ 今あるそれだけで証明される 花が咲く 風が吹く 葉が揺れる そのこと自体が生きること 自分…