No.100 8/6

 

白と黒では決められない
偽善の色は透明な灰色で
吐いて捨てるような煙と
包まれた布のような言葉

 

太陽に照らされて火照る
アスファルトに手を当て
目玉焼きを頭の中で作る
熱さと痛みは歪んでゆく

 

どうしようもない人々の
どうしようもない気持ち
何を考え何を感じている
何に怯え何に狂わされる

 

痛みはやがて朽ち果てて
時とともに忘れさられて
鉄錆のような傷跡だけが
諦めたように佇んでいる

 

鍵を開けてもう少し中へ
進んで行けば暗がりに光
時とともに新たな鼓動が
何かに呼ばれ答えている