気まま日記 10/7

 

 

・映画について

 

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドを少し前に観て、もう今年はベストが決まったと思っていた。

この映画は、タランティーノの愛が溢れる作品だと思った。

映画への愛が溢れて、見ていて笑顔になってしまった。

楽しくて仕方なく、同時に、男たちの寂しさも感じさせてくれた。

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けど、ジョーカーを観て、かなりヤバいと思った。

同じくらい好きな作品になったからだ。BluRay高いのに、出たら買いたいと思った。ヤバい。

 

 

ただ、厄介なのはジョーカーを観て、「ジョーカー側の人間」になってしまいたい、と思う人もいる作品なのかもしれない。

マリリン・マンソンが言っていた言葉を思い出して、「そんなバカ捕まって当然だ」と言いたくなる。

 

僕は観た直後、監督が描きたかったものは、社会的なことなんかでは無いと妻に言った。監督は、ジョーカーというキャラクター、そしてホアキン・フェニックスという俳優を、とことんまで追求しただけだと思ったからだ。

 

この映画は、きっと色んなものに結びつけて論じられるのだろうけど、そんなことより、「ジョーカーというキャラクターを使って面白い映画を作ってやろう」という思いが強いと感じた。

 

アイコン化されてしまうだけで、崇拝されてしまうだけで、彼自身はそういったことを望んでいるわけでなく、ただそうしたいからする。そんな悪役が、ジョーカーだと思う僕にとっては、とても面白いし、不気味だし、悲しいし、格好良い映画だった。

 

ジョーカーの魅力というのは人それぞれ違うだろうけど、ダークナイトにおける「ジョーカー」が今、結果的にイマイチだと思ってしまうのは、あまりに仰々しいからだ。

 

かっこつけたかっこよさと、滲み出るかっこよさが、「ダークナイトのジョーカー」と「ジョーカーのジョーカー」の違いなのだろう。

 

ジャック・ニコルソンの演じていたジョーカーは、古き良きというか、そのままコミックから抜け出してきたような感じがあって、先程の二人のジョーカーとは少し違い、これがまたクセになる。

 

結果的に、ヒース・レジャーのジョーカーは、あまり好きではないという結論に達した。格好良いけどね。

 

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「ジョーカー」を見て、狭い話だとレビューしていた奴を見かけたけど、これはジョーカーの誕生の話であり、今までとはまた違う作品にしようとしているのだから、当然だとも思った。

 

バットマンが出てこない(厳密には出てくる)ことに関しても、最高すぎるほど正解だと思う。

 

「このジョーカーをもっと見ていたい!」と思った時点で、この映画は勝ちなのだ。

 

とりあえず、また2つお気に入りの映画が出来て、本当に良かった。