N0.451 彼らのお気に入りの銘柄
「マイルドセブンの事を忘れていた」
メビウスは細目で遠くの方を眺めていた
「まあまあ良いじゃない お洒落になって」
セブンスターは達観した表情でメビウスを慰めた
ゴールデンバットは二人に
二箱ずつ煙草を買って来てやった
それを見ていたピースは
自分も吸いたいと思って二箱買って来た
コンビニの前の灰皿の周りで
四人はジッポーを擦って赤い点を灯した
彼はそんな四人のすぐ近くの椅子に座り
懐からキャメルを取り出して すぐに慌てた
「兄ちゃん ライター持ってねえの?」
セブンスターは彼に話しかけた
「はい すみません 貸してもらえますか?」
セブンスターは彼のキャメルに赤い点を灯した
彼はもっと気まずくなった
座っている椅子から立ち上がろうとしたが
セブンスターが目線で「ゆっくりしろ」と言った