No.214 綿雲
君がどこへ行くのか
誰にもわからない
けれど君と僕は
出会わなければならない
空を見上げる
二度と同じ形のない君に
願いを乗せてみよう
美しい場所へ 君だけでも
雨の日には見えない太陽よりも
快晴では見えない君の方が
僕にとっては 悲しいことで
眩しさに 目を背ける
君と出会ったら
何を話せば良いのだろう
それとも君から
声をかけてくれるだろうか
迷う心も 揺るがない思いも
全てが風に流されて
美しい場所にさえ行き着ければ
僕は何も言うことはない
また変わり続ける君に会えれば
僕は何も言うことはない
そして僕は 変わらない思いを
君に乗せて 風にゆだね 時を過ごす