うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所

No.165 猫

 

 

私は知らない
彼がどこに出かけているのか

 

いくら心配をしても
夕方ごろまで遊んでいる

 

彼が何を見たのか
彼が何を感じたのか

 

そんなものは 知らなくて良い
何よりも大切なのは ここへ戻るということ

 

わが家を わがものとして
彼は暮らしているのだろうか

 

はたまた 妻子を作り
別の場所で 待たせているのか

 

それならば わが家は職場になる
たまに出る残飯が 給料になる

 

それならばニ〜三日あけても良い
ここに戻ってくるならば

 

私は彼に懐かれているが
これが営業だと思うと 笑えてくる

 

心の底で 私を笑っていても
ここに戻ってくるならば良い

 

彼の架空の友や家族を
想像すると この世から

 

ふわりと浮かび 私は心地良い
彼は人間で無く 私も人間で無く

 

そんな気分は 何よりの安らぎ
彼は家庭で どんな表情をするのか

 

彼はまた 私の知らない世界へと旅し
夕方ごろに 私に会いに来る

 

たまには遠出でもしてこい
ニ〜三日なら心配ない

 

私はどこかで信じているから
ここに必ず 戻って来ると