No.146 朝

 

たまらなくつまらない朝
たまらなくくだらない朝
相変わらず訪れる朝
なんの用事もない朝

 

朝だ
太陽がカーテン越しから
朝だ と
うるさく喚いているから

 

僕はしっかりとまぶたを閉じて
それを聞かないふりをして
寝付きの悪い頭の中をかき混ぜ
うつ伏せになろうともがいている

 

滑稽な光景だろう
この姿は誰にも見せられない
布団と一体になって溶け
死んだように朝をやり過ごすのだから

 

昼になれば暑くもなる
朝はただ冷え込むばかり
夜になれば目も冴える
朝はただ冷めゆくばかり

 

平日も休日も朝はしみったれて
憂鬱と退屈の間を行ったり来たりする
僕はやけになる気力もなく眠り
やれたはずだったことをまた一つやめる

 

だからこそ朝がある
僕の無駄な時間がそこにある
つまらなくくだらなく
ただただ空虚な朝がそこにある