うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所

No.130 怠慢な自由

 

書類の整理をしている
退勤から7時間過ぎた
1から10にAからZ
無駄を省いて効率良く

息つく暇もなく書類を
並べ畳んで切って貼り
暗号のような列に苦戦
頭の中は真っ白になる

白紙に戻れば書き出す
書き出せば白紙に戻す
出勤時間まで続く仕事
シュレッダーは居眠り

電車の中の老若男女は
週末の予定を実行して
書類を大事そうに持つ
スーツ姿を笑っている

被害妄想だけが肥大し
車内広告にも罵倒され
草臥れたネクタイには
首を絞められて苦しい

昼飯時も書類に追われ
退勤電車も紙に囲まれ
意味不明な言葉に溺れ
自由は眠り続けるだけ