うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所

No.120 art

痛い芸術は毒と薬の効力を同時に発し
彼の言葉で卒倒する美女たちと熱気に
やられた彼の信者たちは狂気で発酵し
はみ出たものを仕舞い込むために必死

 

可もなく不可もない焼き直しは仕損じ
くだらなく砕け散る芸術は彼の裏返し
しかし信者は芸術を真に理解出来ずに
あることないことを付け足して台無し

 

彼の芸術を見て痛い痛いと嘆くアンチ
不利益になるものを見付け完璧に整地
何もない場所は次の高層ビルの建設地
新しい痛い芸術を煽てあげて後は放置

 

幸あれと言わんばかりに手を振り去り
影も形もないほどに踏み荒らした後に
彼の信者は帰宅し芸術とは何かと論じ
彼のことを忘れるため新たな芸術探し

 

彼は全て過ぎ去った後に残った色々に
芸術を見付け信じるものを次々創造し
彼以外誰も見ていない部屋に絵を飾り
誰にも讃えられず迎えてしまう全盛期