うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所

No.108 るうぷ

 

煙草の灰が太ももに落ちて
落ちたところが熱くて弾け飛ぶ


飛ぶように水をかけて冷やし
冷やしているときに悲しくなる

 

悲しい歌を歌ってしまおう
歌ってしまえば痛みもまぎれる

 

 

まぎれた人混みの中に入り
入った店はがらんとしていた


がらんとした店内のスノードームを
スノードームの中にいるように眺める


眺めながら視界はゆらゆら揺れて
揺れるのは涙目のせいだと決めつけた


決めつけられた人格を否定しながら
否定を肯定することで安心している


安心しながらも心を温めていっても
温められた心はだんだん乾いてゆく


乾けば喉が渇いたように水を求めて
求める先に蛇口があればひねって


ひねった言葉の中に矛盾を感じたら
感じるままに煙草に火をつけている

 

 

煙草の灰が太ももに落ちて
落ちたところが熱くて弾け飛ぶ


飛ぶように水をかけて冷やし
冷やしているときに悲しくなる

 

哀しい詩を詠ってしまおう
詠ってしまえば痛みもまぎれる