うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所

No.60 ants

 

渡されたバトンを次に繋げようとして
逢魔が時に疾走させるバイクの爆音が
鳴り響く街に彼らの味方は少なかった
しかし彼らは走ることをやめなかった

 

喧嘩で青タン作りながら金属バットで
明日をぶん殴る下らないパンク気取り
しかし彼らの青春はそこに炎を感じて
宇宙人を見るような目の人々を睨んだ

 

帰りにいつものラーメン屋で騒いでは
ガソリンスタンドのアルバイトをする
注ぎ込む燃料と惚れ込む男らしさには
同じような危うさと愚かさが混在する

 

筋を通すという言葉で通用する世界に
飛び込んだ新入生は上級生に潰される
彼は校舎の屋上からロープで吊るされ
授業中の教師が眉を顰めるだけだった

 

血に塗れてふらふらと下校する彼らは
彼らなりの正当な理由で暴力を利用し
教師たちは彼らの血迷った生活態度に
都合良い正当な理由で権力を利用した