うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所。

No.48 8bit

 

8ビットはくわえ煙草でスラムを歩く
デタラメな話に組み込まれたシステム
金を数えるためだけに生えて来た手に
ピストルはあまりにも重すぎて悲しい

 

泣き崩れ目の前に跪く男を撃った話を
声高らかに話す酒屋の若いチンピラに
8ビットは愛想笑いをしているだけだ
心では最大級の軽蔑を吐き捨てながら

 

自分の正義が偽善ではないかと思って
ホームレスにやった金を数えてみたが
あまりにもその数が多かったがために
正義を測る物差しを捨てることにした

 

8ビットはいつしかスラムの父になり
シチメンチョウをばら撒くようになり
ロクでもない連中から弱いものを守り
シのゴの言わずそれを突き通し続けた

 

今や 8ビットの金を数えるための手は
愛すべき者たちを支える手に変わった
彼を地道に育てたプレイヤーに対して
8ビットはウィンクしながら微笑んだ