読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所。

No.26 シャグ (デイ&ナイト)

f:id:hiro0880:20170102085546j:image

 

どうしようもない衝動を止めるには

どうしようもないことを考える

どうしようかと考えていると

どうしようもなく絡め合ってしまう

 

どうしたものかと尋ねても

誰にも答えられるはずもなく

二人は変わり者の演技をしているのか

本当に変わっているのかわからなくなる

 

唇は近付ければ耐えきれなくなり

首元や耳元に逃げ込んでも腰は動く

しっかりと抱きしめるだけでも感じるものに

衝動は間違いなく駆け寄ってくる

 

居場所をなくした服を

フローリングに放り出して

吐き捨てられたガムのように疲れ果てるまで

動くことをやめられずに頭は麻痺してゆく

 

苦しそうな顔で口に含み

十分に噛み砕いて飲み込む快楽は

時間を告げる時計の針の速度を

急激に上げる媚薬になって降り注ぐ

 

眠ろうとした夜にも

おはようと囁いた朝にも

二人は触れ合えば途端に溺れる

太ももに挟んだ右手は燃えている

 

冷や水をかけられ正常に戻った暮らしにも

罠のように至る所に仕掛けられる衝動に

撃鉄を起こしたままの二人の心は

困ったフリをしながら引き金を引いてしまう

 

きっと枯れ果てるまでそうしている

暇さえあれば弾痕を残してゆく

穴だらけになった部屋の中の二人は

外から差し込む軽蔑の視線にも気付かない

 

f:id:hiro0880:20170102085609j:image