うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所。

No.25 愛の色 愛の形

満ち足りた朝に
何故涙が出るのだろうか
朝日は登り 当たり前に
カーテンの外は明るくなる

愛はどういう色をしているのか?
愛はどういう形をしているのか?
それを僕は随分と前から考えていた
今はまだそれが分からずにいる

 


愛と藍 同じ音だけれど
藍色の愛は少し悲しそうに感じる
赤と黄 明るい色だけれど
僕の愛はそういう色だけではない気がする

ハートマークを描いても
僕のこの心の中にあるものを表せない
愛するものを描いたとしても
それがそのまま愛の形になることはない


僕と恋人は暗い部屋が好きだ
蛍光灯を最小限に使う
それならば薄暗い色の愛も
成立するものなのかも知れない

身体が触れ合えば赤く燃え上がり
苛立ちをぶつけ合えば青く冷めてゆく
身体をなぞれば形にそってゆくが
恋人の存在を確かめることしか出来ない


愛を色や形で表現するのは難しい
今 僕の掌にある愛は他のものより複雑だ
変わりゆくために表現出来ないものなのだろうが
一瞬の愛を表現出来れば伝えられる気がする

恋人の寝顔を見つめていると
僕の心は滲むように広がる
これが愛だとはわかっているけれど
形も色もわからぬままに広がってゆく

 

同じ場所で堂々巡りして
気が付けば恋人は目を覚まし僕に微笑む
愛することは容易いのだけれど
今 この微笑みに答える方法は微笑みしかない