うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所

No.20 僕にはわからない不安

  • 持ち物は各自必要なものだけ
  • 取り留めのない病は隠しておくこと
  • 人格破綻を理由に脱落してはならない
  • 苦し紛れに人を苦しめるのなら苦しめ

 

自ら命を絶った少女は

僕の肩に膝を置いて遠くを見ようとする

父親に殺された少年は

僕の膝に肩を置いて安らかに眠っている

 

怖い夢を見た!

怖い 怖い 怖い  恐怖が支配する

君にもきっとわかるだろう

この気持ちを味わったことがあるだろう

住み慣れた家の隅にあるシミ

それを見るときのような

そこはかとない不安…

 

  • 力一杯殴りつけろ
  • 力一杯血と汗を流せ
  • 力一杯蹴り上げろ
  • 力一杯黙り込むまで

 

買い物に行くお婆さんが

僕の肩に手を置いて信号待ちをする

仕事帰りのお爺さんが

僕の手に肩を置いて泣き崩れている

 

怖い夢を見た!

怖い 怖い 怖い 恐怖が支配する

君にもきっとわかるだろう

この感触を体験したことがあるだろう

行き慣れた駅までの道の各所

それを思い出せないような

そこはかとない不安…