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うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所。

No.14 後悔

錆びたナイフを携えて意気揚々と鼻息
荒げる声と高揚する空中分解した吐息
二人が確かにここにいた証をなくして
男が一人で涙を流す夜に風の音がする

「一人でいるのが楽だから好きなの」
反芻する言葉は噛み砕いても味がする
「夢見がちな貴方の相手に疲れたの」
共鳴する心は裏腹に振動し続けている

なんだか良く分からなくなったようだ
女を待つことに疑問だけを携えて溜息
夢見がちでいたいと一人を欲するなら
女の方が夢見がちじゃ無いかと呟いた

その声を聞く者はないから風に消され
エアコンの起動音だけが答えてくれる
男はまた涙流しているが悲しくはなく
疲れていて 廃れていて腐れているだけ

自分に自分の価値を決める価値がない
夢を見る術を夢の中に忘れてしまった
一人が二人に 二人が一人になっただけ
それ以上でも 以下でもないはずなのに