うたもち現代詩

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過去詩 まとめ8

***デタラメの心***

 

・ある平日

 

冗談のような夢のあと
汚い顔に水をぶつけた
洗面台には泡だらけの排水溝が見える

少しマシになった顔が曇った鏡にうつる
窮屈な頭の中がまだ少し痛む
勇気のかけらすら取り戻せないままで
傷ついた心に自分すら気付けないままで
今日という日に少し臆病になっている自分を笑った

テーブルに質素な食器が並ぶ
パンとハムにマヨネーズがかけられている
つまらない孤独は痛くも痒くもなく
ただただ深くに沈んでいくだけである


・衰世

 

誰もが寂しく俯いた 僕は戸惑い苦悩した

この部屋からは何も見えず この部屋には何もない

孤独の部屋にノックする
誰もがその音を聞き その音を何かと探るようになった

僕はまだ戸惑って
このノックに答えられないままで 震える体を抱き締めていた
ベッドも何もない部屋で 孤独というその部屋で
この世界の全てを嘘だとし この僕の何もかもを否定し
聞こえないフリをするんだ
一つしかない答えを 探すことさえ恐れては今
何もわからずにこの部屋に佇む
するとだんだん世界は狭くなって 僕だけのような気がしたり
あとはこの部屋に響くノックだけ 友達になった気がする
衰えて錆び付いて もう何もしたくなくなってしまう

僕は音に怯えながらいつまでも この身を自分で締め付けなければならないのか

この世に生まれた僕は
一体どうやって生きていけば良いのだろう
この世に生まれた僕は
一体どうやって死んでいけば良いのだろう


・病み宿り

 

短く持った傘は雨に吹かれて軋む
水だらけの石像たちは笑う
道標はこの水たまりだけ ポツポツ波紋が会話する。
遺体になりたいこの頃は
豪雨に悩む回数が増える

逃げる心は見つからぬように 自己満足の鎧と現実逃避の鎧を着る
盾は持たずに戦い傷ついて

投げ出したくなるのは日常茶飯事
大切なものは何かわからなくなり 帰り道に橋の下を眺める

代わる代わるの世の中に
目も見えなくなっていって
屑切れのように見られる恥ずかしさと 何かわからぬ怒りと切なさが
何重にもなって襲い来る
見つからない明日を手探りしてる