うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所

過去詩 まとめ7

***デタラメの心***

 

・白昼夢

 

吸い付くような太陽の光に目覚め フラフラの体をベッドから起こし やっと台所に着かせると
水道水をなみなみとコップに注ぎ 一気に飲み干した

立ち眩みがする カーテンからの淡い日差しが 目の中の何かをシゲキして


空はドコまでも高く そして蒼かった
白い鳩が飛んでいる 人が交差する街の真上を

春の暖かさを感じながら 街路樹を歩く
赤いフウセンが飛んでいる 小さな子供の手から
子が親から巣立つように

まぶしい…直に太陽を見つめると遠慮もなく太陽は応える

 “私は地球を照らし
   汝の世界を照らしている
  私は神よりも偉大で
   神のような存在なのである”

そう言うと、雲が何処からか現れ
太陽だけを隠した 雲は言う

 “その神とやらを隠せるのは
   唯一私のみである
  私は汝に水という恵みを与え
   時に災いを運ぶことが出来る”

足を止め 顔を上げてソレを聞いていると
今度は地面が少しだけ揺れ出した (そんな気がした)

 “その神や 神を隠せるモノよりも
   私は汝等に近く 汝等に恵みを与える
  この地球は私で出来て
   汝等はその上に立っているのだ”

ナルホド。 と、頷き何事も無かったようにカフェに入る

目の前に置かれた コーヒー 角砂糖 ミルク
まずミルクを注ぎ コーヒーをマイルドにした
砂糖は多めに、 この疲れた頭を解すため
ウェイトレスは慣れた手付き 笑顔で客を迎える
客は二人連れ 楽しそうに話す部下と上司
どうでも良いな と、コーヒーを飲んだ
苦い と、角砂糖を入れようとした

 “そんなに甘くしないでおくれ
   せっかくの苦味がトんでしまう
  キミはそんなに苦いのが苦手なら
   なぜ僕を頼んだりしたんだ”

コーヒーが嘆く 角砂糖を掴んだ手が止まった

 “コーヒーなんかに入れられたくない
   入れられるならお菓子とか
  紅茶とか玉子焼きの方がいい
   コーヒーは自分勝手なんだ”

手に掴まれている角砂糖が 甲高い声を出した

 “ちょっと止めて下さいよ
   僕たちは仲良くやりましょう
  人の好みじゃありませんか
   ほらこんなにポカンとしている”

ミルクが優美な声で云った

頭が痛くなってきた…… コーヒーと砂糖とミルクを混ぜたモノは もう飲まずに
代金だけカウンターに置いて外に出た
 空は相変わらずに蒼く澄んで 憂鬱な気分とは裏腹に笑っているかのようだ

今日はどうもおかしい 何故だろう……

白昼夢でも見ているのだろうか

 

・僕はまた眠り瞬間に起きる

 

歪みに対する防衛反応が
なくなり次第 僕は壊れる
躊躇いも見せずに生きる人を
僕は憧れにするだろう
枕に呪文をかけて望んだ夢を見たい
息する暇もなく流れ去る日々の中では
僕の陰が小さいくせにうるさい
その陰に隠れているには息苦しすぎて
愛などの陽光を求める
この部屋の隅には布団と枕がある
眠りにつくには何時間もかかるが
寝るときと起きるときの間は一瞬だ
呪文も無意味で夢も見られない
頭は揺れて割れて痛む
何に対しての防衛反応すら危うく
もうすでに歪んでいる自身の陰に気づく
僕はまた寝て 瞬間に起きる
誰か僕に夢をくれないか