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うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所。

No.6 怪夢

叫び声の煩い金髪女たちの夢から覚め
顔を白く塗った気味悪いスーツの男に
「とっても良い夢だったよ まったく」
と話しかけて狭苦しい部屋を出て行く

難解な映画のような景色を颯爽と走り
愛車は滑るように目的地へ向かったが
モノクロの町並みは狂おしい騒ぎだし
なんだか疲れたので家に帰る事にした

整理整頓された部屋がとても冷たいが
これは自分でしたことなので仕方ない
脳に焼き付いた夢の金髪女たちの顔が
窓の外に浮かんでいるようで気味悪い

痛快な小説が読みたくて手に取ったが
本棚には変身と城と裁判しか無かった
軽快な番組が見たくてテレビをつける
ワイプで金髪女たちが笑うので消した

カーテンを完全に閉めると静かになる
あの叫び声がだんだん遠くなっていく
金髪女たちの顔も忘れていってしまう
何故か恋しくなって眠りに落ちてゆく