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うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所。

過去詩 まとめ2

***街と情景の中心***


・「枯渇」

 

枯渇すると 求めてしまう人の影
遠すぎて あなたたちには簡単に会えない
きっとあなたたちなら 僕を受け止めてくれる
枯渇する 僕は今ひとりぼっちです

都会が何故か親しく感じる
生ぬるい風と騒音は 今は優しく感じる
僕は枯渇する 孤独です
着の身着のままあなたたちに会いに行きたい

都会は何故か こんな時に痛いほど優しい
僕をかき消して 隠してくれている
どこかであなたたちは幸せですか?
僕はこんなにも埋もれて 渇いています

朝も日暮れも 寒い夜も
都会はこの身を隠してくれます
あなたたちみたいに 暖めてくれます
僕はこんな時だけこんな街が好きです

あなたたちにありがとうを言えない代わりに
僕は今日も 都会で枯渇しています
苦しいのは 都会が隠してくれています
でも 今は無性にあなたたちに会いたい

 

 

・「夕日は輝く」

 

ふとした瞬間、思い出される日々に
意味もなく笑うときも、ため息を吐くときも
君が居るのは何故だろうか
そして何故、ベランダから見えるあの夕日は
そんなふとした瞬間を引き起こすのだろうか

くるくる回って止まった景色の中に
君の笑顔が見える

忘れたつもりでも忘れてなくて
忘れたくても忘れてはいけない気がする
そして君はいつもこの景色の中心にいる

ゴミのように捨てられれば
こんな風に思い返さずに済むだろうか
この世界に憂鬱を解き放てば
君の幻影は消え去るのだろうか
でも君の幻影が消えてしまったなら

輝く夕日はもうあの瞬間をくれないのだろうか
あの瞬間、僕は少しだけ憩えていたのは事実なのだ

ため息も、ふとした微笑みも
君がいた名残なのだろうか
君を忘れたらその名残も消えて
こんな気持ちにはならなくなってしまうのだろうか
夕日は輝き、空を照らしている

いま、思い出される日々は後悔の苦さと
甘美な懐かしさとで出来ていて
まだ忘れる、忘れないを決められずに
そうした景色をいつまでも眺めているだけだ