うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所。

No.47 boys

カタルシスの海に溺れて中毒者のよう痛みを受け入れると彼らは調子に乗る死神に似た純白の顔の教師と女生徒は下手に動くと首元を搔き切る鎌を持つ 臓物がぐねぐねと語り合うような感覚鬱屈とした放課後に新品の漫画を添え部活動で拗らせた夢物語を読み漁ると…

No.46 騒壁

身構えると見違える壁の中の狂気たち隣の部屋で騒いでいる親しい囚人たちもう番号で呼ばれることも無くなった名前なんて不確かなものを探し回った 男と男はひしめき合いながら上り詰め暴力の行方はベルゼブブの戯れる監獄思惑は臭い飯の中に混入した剃刀など…

No.45 letter

マッシュルームヘアを切り落としてさメンヘラ共の悲鳴を聞いて涙を流そう死ぬ死ね死んで死にたい死んで欲しいそんな言葉を使わないで殺してみよう ホロリと泣かす薄い芸術に乾杯しようカフェアートと空に自分を投影しよう森に行けば森の生き物に変わり果てて…

No.44 jam

エゼとジルベルトよ!もっと虐めろ! 太陽のように熱い眼差しを軽蔑に変えシャルモン・リュミエールを殺すのだカナぺはいつも見張っているだけだ! マドモアゼル!オードウィーを持ってトルシュに吹きかけくたばっちまえ!ヴェスタルはカジノですったばかり…

No.43 傷物

過去の一度の失敗に足を取られ動けず時間という歯車に任せ進んでゆくだけあれから一歩も自分で歩いた事はない傷物の商品を誰が手に取るというのか 自堕落な男の下らない出来事の数々に口を出す気も無く抱かれるだけ抱かれ帰って行く女たちの閉めたドアを見る…

No.42 短編『ロボットの玩具』

私は子供の腕に抱かれ、冷たくかたい皮と温かくやわらかい皮が触れ合うのを感じた。私は動けない体なのに、この子は活発に動いて私を抱えて連れ回す。返事ができないことを知っているはずなのに、その幼い瞳で私を見つめ語りかける。この子は本当に楽しそう…

自動記述日記2(何年か前に書いたもの)

先生が僕を見ている。授業が始まったらしい。数学はあまり好きじゃないけれど暇潰しにはちょうど良い。ノートに数字を沢山書いていると自分の中の世界に潜り込んで行ける。7と8の間に人間の足を見つけた。×と÷に神秘的な魅力を感じた。5と6の間に人間の…

No.41 短編『ミルフとミリー』

今回は趣向を変えて、凄く昔に書いた短編を載せます。小説を断念した理由がよくわかると思います。 花のつぼみのような小さい宇宙船。そこに、幼い兄妹が乗っている。兄はミルフ、妹はミリー。山積みになった児童小説や絵本に囲まれて、今日も星の海の中を過…

No.40 〈生きる〉

高校の卒業文集にて、谷川俊太郎の「生きる」を自分なりにアレンジしてみるというお題で書いた詩です。 〈生きる〉 空を見上げれば鳥が飛ぶ 海を見つめれば魚が泳ぐ 今あるそれだけで証明される 花が咲く 風が吹く 葉が揺れる そのこと自体が生きること 自分…

No.39 Mr.±0

ジッパーを外した時に抜け落ちた記憶背徳感が羽を生やして飛び回る部屋に燃え尽きた二つの塊が転がっていると気が付いた頃には全てが真っ白になる 真っ白になったから塗りたくる色には全ての欲望が剥き出しに反映されゆく彼は筆を力強く持ち 差し出された色…

No.38 話

一つのバスタオルを 二人で使おうとすれば バスタオルは後から出た奴に 冷たい態度を取るだろう 二つのバスタオルを 一人で使おうとすれば 右半身と左半身が 別人になった気分だろう 何の話かって? 無駄な話がしたいだけだ 僕はバスタオルを使って 話を作っ…

No.37 不明な行方

喋り続けて 拘り続けた 思想の裏を また見返す 理解などは 求めないが 束縛なんか 勘弁しろよ お前に似た 女を数えて アルバムに 詰め込むか お前に似た 男を揃えて 片っ端から 切り刻むか 気に入らず 目に入った 緩やかには 済む事なく 矛先は何へ 向くのか…

No.36 「同志たちに告ぐ」

無様に足掻け 無様に苦しめ 沈む時はいつでも同じ場所で同じ速度で 同じ深さまで沈め 我々は何を倒そうとしているのか何を成し遂げようとしているのかそれがわからないのならそれがわかるまで戦い続けよ その足掻いた末 苦しんだ末に何が待ち受けていようと…

No.35 昔話

昔々ある所にある男がいたんだそうだこの男はぐうたらで常に怒られていた半日以上空想ばかりして過ごしていて皆からバカにされて四十の年月育った 鼠が一匹いると百の物語を作り出して蟻が千匹いると万の物語を作り出したその何百万とも言える物語をまとめた…

No.34 歌詞4"花灯"

顔を赤らめた星たちの 夕焼けに早すぎた月が歌うのをためらって 紙一重の過去諦めた 未来たち振り返るだけで許される 君の嘘 地味な格好で派手に彩る 狂った夜を素晴らしいほどに燃えて散っては また咲いた花 顔を奪われた星たちが 迫り来る早すぎた足が走る…

No.33 報復

苦しむ顔が好きなFはNに接する時にサディスト気取りをしているけれども見抜いているのはNの方だったために警官に撃たれたのはFの方だけだった 例えば麻薬塗れの書斎の中 粉塵爆発し二人が燃え盛る炎になってゆけたなら(映画の最後のような最期を飾れた…

No.32 気取った二人

昨日までの言葉も全て嘘に変えてしまうハードボイルドを気取ったわがままな女の戯言に 付き合わされて 今夜何もせずに待つのは幾ら何でも 無駄な時間で頭が痛んでしょうがない だからと言ってしたいこともないからただただ眠るまで布団に潜り込んでいる 真っ…

No.31 歌詞3 "二羽鳥"

肺に灰 宵に酔い 心儚く忘れがたい あの子の頬 なぞる仕草 愛に会い 恋に来い 心触れ合う忘れがたい あの場所へと 飛んで行くよ 翼 ポキリと折れ俺は 難しい顔 フラフラしながらユラユラしたいよスレスレになってクラクラしたいよ 春に貼る 夜に寄る 心彩る…

No.30 歌詞2 "repeat"

傷を 開いて溢れる血が 止まらないそんな 言葉を君の口が 吐き出すよ 何も 変わらず愛している 私だけそんな 気持ちもうつろうなら 死んでゆく 何度も 何度も伝えて来たことさえも潰れて 壊れて何もなくなってしまうなら 何度も 何度も同じことを繰り返し潰…

No.29 歌詞1 "街灯"

https://m.youtube.com/watch?feature=youtu.be&v=vv55LEOOlGM ツイッターのフォロワーさん(PO(n)K2)にあてて書いた歌詞をアレンジして貰い、曲をつけて貰いました。まだ製作途中ですが、とても良い感じになりました。 作詞→詩餅作曲→PO(n)K2 冬の街灯の冷た…

過去詩 まとめ12

***気狂う宴*** ・ジャンキー 粉を吸う 注射を打つまた あの世界へ行こう行コウ飛んでいるように歩イテとってもトッテモ 遠くの近くに行コウ この世界を縫っテビルや家はマーブルの壁ピンクやブルーで チカチカする街ですれ違う人タチはこっちを見るな…

過去詩 まとめ11

***気狂う宴*** ・冷蔵庫 ちゃんと保存したいものはこの中に入れてこの手や足もこの中に入れましょう 私の気に入ったものはこの中に入れましょうカレーの残り貴方が作った肉じゃが 憂鬱に開かれた目をこの中に入れましょうその聞こえの悪い耳もいけな…

No.28 無駄な回顧

換気扇の轟音が鳴り響いた隣の部屋の温度は急降下し僕達のいる部屋は暖かくてそれを隔てる扉は戸惑った 僕の話を聞く健気な瞳の君食べ終わった皿も片付けず僕は僕の話をし続けている君は相槌で思い出に答える 僕の思い出は脚色されては削ぎ落とされて完成さ…

No.27 犬の絵

傾いた紫の犬の絵 赤い身体にオレンジの頭を携えた犬の絵 白い本棚の横にかけられたその二枚の絵 ベッドから眺めると嫌でも目に入る 話し始めると長い話を これから噛み砕いて説明しよう "人は信用出来ないから犬を描いた" まぁ これだけで伝わる話だ 犬を描…

No.26 シャグ (デイ&ナイト)

どうしようもない衝動を止めるには どうしようもないことを考える どうしようかと考えていると どうしようもなく絡め合ってしまう どうしたものかと尋ねても 誰にも答えられるはずもなく 二人は変わり者の演技をしているのか 本当に変わっているのかわからな…

No.25 愛の色 愛の形

満ち足りた朝に何故涙が出るのだろうか朝日は登り 当たり前にカーテンの外は明るくなる 愛はどういう色をしているのか?愛はどういう形をしているのか?それを僕は随分と前から考えていた今はまだそれが分からずにいる 愛と藍 同じ音だけれど藍色の愛は少し…

No.24 虚言癖と妖精たち

常夜灯にしたまま 夜を生きることに慣れると 全てのものに薄暗いオレンジのフィルターがかかってしまうと精神科の医師が言っていたよ それは嘘だ? 君は精神科など行った事ないじゃないかって? それはそうだ あぁ 精神科の医師ってのはティンカーベルのよう…

No.23 廃校の記憶

古い階段を上がると軋む音で少し怖くなる廃墟になった学校の教室に忘れていたノートの切れ端 一歩一歩 歩くたびに此処で過ごした瞬間の一つ一つが鮮明になって全てを思い出す 半透明の手でチョークを握り埃だらけの黒板に描く僕自身の顔が思い出せないから君…

No.22 何から話そうか

何から話そうか 君は美しい いやそれだけではない 君は悲しい 何から話そうか 君は強くて脆い 矛盾はどうってことない 君は暖かくて冷たい 何から話そうか 君のことを愛している いつでもどこでも 君を強く思っている 何から話そうか 君にも僕を愛して貰いた…

No.21 想起

言い残すことはないか? そんなものはない 俺は俺のまま死ぬだけだ 家族がいるだろう そんなものはいない 俺は俺だけで生きてきた すみません これ落としましたか? あぁ ごめんなさい ぼうっとしてしまった いえいえ そういえばどこかでお会いしたことが な…

No.20 僕にはわからない不安

持ち物は各自必要なものだけ 取り留めのない病は隠しておくこと 人格破綻を理由に脱落してはならない 苦し紛れに人を苦しめるのなら苦しめ 自ら命を絶った少女は 僕の肩に膝を置いて遠くを見ようとする 父親に殺された少年は 僕の膝に肩を置いて安らかに眠っ…

No.19 追憶

触れられるものを全て無機物に変える能力を持つ老人がいた 目の見えないその老人は歩くとき何かに触れながら歩いた その老人から金を巻き上げようとした悪党は彼の右手で黙り込んだ 彼の愛した人々は彼の能力によって黙り込んだ この世界が全てだ 私の名前も…

きまま日記 12/25

僕の意思では決められないことは どうしても好きになれない 「未来」も「過去」も嫌いだ 来年、僕は仕事を変えなければならないことになってしまった。 今日はクリスマス。 だけど、何故だか不安で凝り固まった思考が止まったままだ。 今日、彼女が自分の荷…

No.18 透明な風景

屈辱は自分の背中に積まれて数を増やし 押し潰された身体が悲鳴をあげる 何にも影響されないと誓ったあの日に 全てに影響されていたと気付いてしまう 自分の歩んで来た道は 今までの時間は 全て無駄になってしまう そうなのだろうか? もしそうなのであれば …

No.17 歩く

優しい歌を聞くたびに複雑に絡み合う感情の糸を断ち切ろうとしても固く結ばれて いつまでもこだわる 悲しい歌を聞くたびに複雑に絡み合う感情の糸が断ち切れてしまいそうで固く結んで いつまでもこだわる 過去や未来 現在を分け隔てなく感じていたいし 考え…

No.16 建者

なし崩し人生の末路に辿り着いた時にただただうらびれた男が立ち尽くして爆破されたビルの瓦礫がまるで親しく愛すべき光景のような眼差しで涙する 痩せこけた頬の内側を噛み千切るよう強く強く顎を締め上げ血の味を感じる今にも倒れそうなふらふらの足取りは…

自動記述日記(何年か前に書いたもの)

年を取ることが怖い。自分自身驚く程に自分自身の姿が変わってゆくことへの恐怖が強い。毛が生えてなくて声が高くて身長もそこそこ。それがちょうど良い。適度に自由で適度に厳しい。高校というある種囲われた世界の中の居心地が良い。不良たちが小突いてき…

過去詩 まとめ10

この章からかなりパンチが効いてきます。 ***気狂う宴*** ・発狂 黄色が綺麗に咲いている自分の目の前にはクレヨンの花が咲くこの花を摘み取ることは出来ない絵はこの世界に出て来れないからこの花は自分暗いアスファルトに描かれた絵、落書き…存在を…

No.15 迷彩

迷宮のような木々を抜けるとそこには白骨化した首吊のスーツがぶら下がり迷彩柄のメイクをしても顔がこわばり敵に見つかって射撃されるに違いない 静かに眠った山猫を捕らえて皮を剥ぎ迷惑そうなそいつの死に顔に笑いかけ風に唸る大木に背中を合わせていると…

No.14 後悔

錆びたナイフを携えて意気揚々と鼻息荒げる声と高揚する空中分解した吐息二人が確かにここにいた証をなくして男が一人で涙を流す夜に風の音がする 「一人でいるのが楽だから好きなの」反芻する言葉は噛み砕いても味がする「夢見がちな貴方の相手に疲れたの」…

No.13 物語

風呂敷を広げた物語の結末は消極的で男は狼になった自分を悔やみながらも自分が守り抜いた金塊の中で事切れてエンドロールでは複雑な気持ちになる 弾丸から始まった物語を辿って行くと空想が削ぎ落とされた現実だけ残った走馬灯を映し出すスクリーンは大きい…

No.12 蝸牛

ラジオから流れ出る嘘八百の真実味を耳で噛み砕いて聞いている夜中の幻よ制御不能のボートに乗っかって湖へと推進力は想像力だけに頼って進みゆく 水の音が 聞こえて来ると孤独を感じて声の味が 深まると鼓膜が甘みを感じるドラマティックでロマンティックな…

No.11 熱量

でっぷり太ったパソコン狂が寝ているそして起き出すと食べ物を探しているたっぷりのバターを塗ったジャムパン口に含むと彼は幸せそうに笑っている 砂糖漬けのシリアルとミントチョコときな粉餅とビスケットを頬張ったあとぽっこりと膨らんだ腹をさすりながら…

No.10 秋の幻

くだらないことを語り合えばすれちがう心が分かり合えるそう信じて 真っ赤に染まり恥じらいとためらいと安らぎを感じる 短い時間と狭い世界で疑いもなく過ごしていたやがてそれも無くなってしまうともがく心の中では予感していた 気が付けば冬になり息も白く…

過去詩 まとめ9

***デタラメの心*** ・人の群 夢の数 人の群 夢の数 灰色に染まる排気ガスの空気 僕は都会に染まる そして あとは腐って 熟していく ゴツゴツして 現実的で 目の前に飛び出してくるビル群 鼻が曲がる こんな場所では 満足に食事も出来ない 笑う人 睨む…

過去詩 まとめ8

***デタラメの心*** ・ある平日 冗談のような夢のあと汚い顔に水をぶつけた洗面台には泡だらけの排水溝が見える 少しマシになった顔が曇った鏡にうつる窮屈な頭の中がまだ少し痛む勇気のかけらすら取り戻せないままで傷ついた心に自分すら気付けないま…

きまま日記 11/13

なかなか仕事が楽しい1日だった。 やっぱり、掛け持ちのバイトがない日は心が弾む。 ずっと人間関係を考えていたけど、何故か客観的な詩を書いていた。 くすぐったくなるラブレターのような詩を書きたくなくなった。 詩集にしようとしている「男たち」という…

No.9 獲物

葉巻をくわえた髭面のジジイに言われチンピラを一人バラしてしまったことそれをネタに強請られ一文無しになる道で後ろから刺されそうで怯えている 獲物は自分か奴なのかわからなくなり一人ロシアンルーレットで遊んでみる当然弾が何発目に入っているかわかる…

過去詩 まとめ7

***デタラメの心*** ・白昼夢 吸い付くような太陽の光に目覚め フラフラの体をベッドから起こし やっと台所に着かせると水道水をなみなみとコップに注ぎ 一気に飲み干した 立ち眩みがする カーテンからの淡い日差しが 目の中の何かをシゲキして 空はド…

No.8 弱者

泣き虫な男は笑われてしまうと思って涙を無理やり奥の方に押し込めている瞳の裏に水が溜まり過ぎて視界は歪みそいつは目眩に悩まされ眠れなくなる プライドを守るために愛されようとし愛されないのなら捨ててしまおうとし捨ててしまうのならはじめから無くし…