うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所

2017-12-18から1日間の記事一覧

No.154 野生

抱き合あえば二人は馬鹿らしくなったこんなものかと落胆して幻想に浸った触れ合う皮膚はどこまでも冷たく感じ擦れ合った後には何もないと決め付け 男は裸のままジャングルに消えてゆく女は服を探してデパートに歩いてゆく愛想の悪い風が髪を飛ばそうとしたら…

No.153 未遂

あの頃の懐かしい音楽がこぼれ落ちて走馬灯は何よりも彼を優しく包み込むやがて消えてゆく儚いものだとしても彼の記憶を持つ者がいることは幸福だ 煌めく草原に立つ幼い日の彼の記憶は彼の脳裏に蘇り 美しく風が吹いている草臥れたスーツが雨を吸い込む感触…