うたもち現代詩

詩を書き連ねる場所

No.155

当てもないのに 何処へゆくの? 返事も無くて 孤独が響く すれ違った事柄ばかりを考えて 今あるひと時を蔑ろにする 子供の頃は どんな風に過ごした? 大人になったら どんな風になりたかった? そんな問いかけも 意味をなさなくて 今あるひと時だけが 重くの…

No.154 野生

抱き合あえば二人は馬鹿らしくなったこんなものかと落胆して幻想に浸った触れ合う皮膚はどこまでも冷たく感じ擦れ合った後には何もないと決め付け 男は裸のままジャングルに消えてゆく女は服を探してデパートに歩いてゆく愛想の悪い風が髪を飛ばそうとしたら…

No.153 未遂

あの頃の懐かしい音楽がこぼれ落ちて走馬灯は何よりも彼を優しく包み込むやがて消えてゆく儚いものだとしても彼の記憶を持つ者がいることは幸福だ 煌めく草原に立つ幼い日の彼の記憶は彼の脳裏に蘇り 美しく風が吹いている草臥れたスーツが雨を吸い込む感触…

No.152 先輩

焦らし過ぎて 飽きてしまい それでもなお 焦らしたがり あいつの顔と こいつの顔を 足して割って 引いてかけて 足についた 画鋲の傷が 心地良いから 鼻歌歌う あの子の瞳と あの子の身体 天秤にかけて 身体を捨てる ロッカールームに 足跡二つ 靴底型に 凹ん…

No.151 (写真+詩)×(12-15)=-1

No.150 画像×詩÷9=1

まとめです。

No.149 画像×詩×底辺×高さ÷2

まとめです。

No.148 ・風と空と夢

絶え間なく流れる音楽が震える鼓膜に傷を付けてしまう前に何処か遠くへ消えてしまいたくなるそして僕は風と話して空に夢を映す 縦線の無機質な建物がたとえ大きな木々になっても人は変わらず争っているだろうから僕はうたた寝をしていよう 絶え間無く押し寄…

No.147 前を向いて歩く彼

(彼に何と言えるだろう 振り向くこともなく ただ前を向いて 足早に去って行く彼に) 僕と彼は 顔も知らない頃から友人でついこの間 実際に会うことが出来た誰もいない喫茶店の中で彼は僕に大き過ぎる夢について話した 「話をしていてもつまらない」僕らはに…

No.146 朝

たまらなくつまらない朝たまらなくくだらない朝相変わらず訪れる朝なんの用事もない朝 朝だ太陽がカーテン越しから朝だ とうるさく喚いているから 僕はしっかりとまぶたを閉じてそれを聞かないふりをして寝付きの悪い頭の中をかき混ぜうつ伏せになろうともが…

No.145 徒者

眠れない夜に手を合わせて彼は歩いた燃え盛る街並みと狂気のネオンを眺め靴音を強調しながら自己暗示をかける車のクラクションで思い出される光景 彼は子供の頃に車に轢かれて骨折した疼きだした右の足を眺めながら歩いた野良猫に睨まれて夜明けを待つ宿無し…

No.144 無題

からからと 音を立てて 転がる空き缶 風が強く 少しだけ分厚い上着で 誰もいない山道を通る このまま土に帰るまで 木の下で 眠っていたい 誰かへの思いだけ残り 空気の中に 溶け出して やがて昇って行くだろう 寂しさも紛れゆくだろう 僕のこの思いが 透明に…

No.143 おろかもの

たくさんの頭で考えていた たくさんの景色を思い出していた 少年と少女は 手を繋ぎながら 辿々しく ただただ 歩いていた 目まぐるしく流れた日々に 石を投げても自分に跳ね返って来て 硝子は割れることなく 少年と少女は 狭苦しい場所を歩いていた 言葉だけ…

No.142 永い独り

夏が終わり 安堵している 日の光に目が焦げることもない 永遠の冬 雪のない田舎で 僕はただじっとしていたい 冷たい外気に触れぬように 毛布にくるまって数を数えて 誰に咎められることなく 朝と夜を交わしていきたい そして訪ねる人があれば 数十個ある鍵を…

No.141 加工写真と詩 part5

【あまのじゃく】

No.140 加工写真と詩 part4

【コラージュ】

No.139 加工写真と詩 part3

【公園で】

No.138 加工写真と詩 Part2

【眠レヌ夜】 題が付いたものと、付いていないものです。

No.137 散々歩

少し焼けた肌 日が落ちた街 ゆっくりと歩く 重い身体を引きずる 川のせせらぎと鉄錆 トンネルの中の落書き 宗教家の屋敷 誰かしらの墓参り 小雨が降っていた 昨日の夜も過ぎていった 晴れ間が広がっていた 今日の昼も過ぎていった 部屋に戻れば布団へ 寝転が…

No.136 私と僕の愛

私の脳細胞 しっかりと捕まえて あなたの好感を 搾り取るための愛 僕の老廃物 しっかりと流して 君の愛し方を 否定するような愛 振りまいた愛想と 振る舞いの愛憎と 混じる心と吐息は 冷めた素肌となって やがて朝になる夜を 過ごしている時を 恥じる病とノ…

No.135 少女とウサギとヒツジ

こそこそ話す ウサギの群れが 夢見がちな 少女の 夢の中で 陰口を叩くたび 少女は うなされて 首元を掻いて 明日の 6時間目の 心配をしながら 放課後の 友人たちとの 関係を 模索していると ウサギたちは 夢から出て ヒツジたちが 代わりにやって来るのは 人…

No.134 雄弁な木々

(詩とは 小さな物語? 大きな世界? たったひとつのもの) 木々が雄弁になると 窓ガラスは黙り込む 私は椅子に座って そんな景色を見ている 冷えてしまったコーヒー 香りは出て来た頃より薄れて 飲む気力まで失せてゆくと同時に 僕は木々の語りに聞き入った …

No.133 変わることのない景色

変わることのない景色が彼を閉じ込めている 懐かしさに恋い焦がれ過ぎ去った時を磨いても 輝くのはひと時だけですぐに虚しくなる 忘れ去られた人々はいつも彼の周りを漂い 恨みつらみも無く ただただ報われずに嘆いている そんな彼を愛した人もいた そんな彼…

No.132 あいつ

感覚がなくなるまでつねった頰感覚がないのでいつまでもつねるつねる必要すら無かったと知り見知らぬ世界を歩き出す 知った顔が何人かいる時代や性別がごちゃ混ぜだがあれは担任の教師だったかあれはいじめっ子の女装か 不思議なことに人気者になれたあいつ…

No.131 お似合いの二人

何をするにも覚束ない男と何をするにもそつなくこなす女二人は出会ってたちまち恋に落ちて落ちた理由も分からぬまま真っ逆さまに 派手に着飾って飲み歩いた街並みに小鳥が飛んでカラスが鳴いて二人きり覚束ない足取りとそつなく動く頭で計算してみれば明日は…

No.130 怠慢な自由

書類の整理をしている退勤から7時間過ぎた1から10にAからZ無駄を省いて効率良く 息つく暇もなく書類を並べ畳んで切って貼り暗号のような列に苦戦頭の中は真っ白になる 白紙に戻れば書き出す書き出せば白紙に戻す出勤時間まで続く仕事シュレッダーは居…

No.129 分別できない朝に

何色に染めても黒く仕上がるなら羽ばたく白い鳩もいつかは染められてしまう すがることさえ出来ずに一人膝を抱えるなら冷たく白い瞳もいつかは気にならなくなるだろう 忘れてしまいたい全てを忘れてしまった時に大切なものと区別が出来ずに思い出そうと必死…

No.128 腐りゆく

小鳥さえずる向こうの山は 目前の木に雄大さを奪われ 忘れ去られた首吊り死体を 目前の木に影として映す 移動して来た彼は体を揺らし 小鳥のさえずりに答えようとする 僕は部屋からそれを見て 笑って涼しい午後を過ごす 鼻をくすぐる腐敗臭が 木の葉の緑にラ…

No.127 ある日の彼

照らされる薄墨の山を濃墨の木が切り取る鼠色の空を烏が切り取る 山々に近付いても美しさを感じられず緑色の退屈を感じる 壁に向き合い独り言の練習「空が低すぎて重苦しい」 潰されそうに小さな犬は庭ではしゃぐ猫が羨ましい 飛び立ちそうに大きな猫は車の…

No.126 鳥になっている

悲しいこともあるだろう苦しいこともあるだろうだけど今僕は 鳥になっている 羽ばたくたびもげそうだ木々に当たり死にそうだ電線を掻い潜ると何か受信出来そうだ 勇気とか希望より眠気が大きくなってゆくそして今僕は 空に寄っている 悔しいこともあるだろう…